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  • 平安ロマン

桜花傾国物語 花の盛りに君と舞う

東 芙美子/著 由羅カイリ/イラスト 定価:本体690円(税別)

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STORY

桜花傾国物語 花の盛りに君と舞う 定価:本体690円(税別)

男の姿のまま、愛する陰陽師と
結ばれた花房だけど……

ときの権力者・藤原道長(ふじわらのみちなが)を伯父に持つ花房(はなふさ)は、傾国の運命を変えるために女であることを隠し、男と偽って生きていた。が、やがて幼なじみの陰陽師・武春(たけはる)の長年の想いと、自分の本心に気づいた花房は、紆余曲折の末に道長の許可を得、ついに武春を秘密の夫とする。ところが、公私ともに生活が激変する花房の前に政争に敗れて隠棲していたはずの光輝親王(みつてるしんのう)が現れて!? 百花繚乱の平安絵巻、堂々の完結!

著者からみなさまへ

ついに完結巻です。平安ロマンを書くため、私は平成の世の中を捨てて書室に籠もりました。陰陽師の場面を書きますと、部屋どころか家中にコロコロする音が! これは、現代語だとラップ音ではありませんか。流石に怒りました。悪しきものよ去れ! ……無事に去っていただいて、陰陽師はこのように悪を祓うのねと実感いたしました。このような実体験もございまして、ギリギリ何とか平安時代にたどり着いた次第です。お楽しみいただければ幸いです。

special story

書き下ろしSS

『桜花傾国物語 花の盛りに君と舞う』番外編
「友を救うに走ること」
東 芙美子

 平安の宮中は暗い。
 特に夜ともなると、自らの指すら定かに見えぬ暗闇が支配する。
 ドガ……ッ!
 廊下をすり足で走る従者のひとりが、暗がりで殴り倒された。
「あっ!」
 助けを呼ぶ声を出す前に気を失いかけた従者は、袖に忍ばせていた紙片を床へと滑らせた。
 ―これを、誰かが見つけてくださいますように。誰かが!

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