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ホワイトハート X文庫 | 今月のおすすめ

切なく甘いアラビアン・ラブ 隠された皇女 ~法官と秘めたる誓い~ 貴嶋 啓/著 くまの柚子/イラスト 定価:本体580円(税別) 隠された皇女 ~法官と秘めたる誓い~ 貴嶋 啓  医師見習いのハディージェは、亡くなった父の施療院(せりょういん)を叔父に奪われそうになり、助力を求めて帝都のカラハリル家を訪れる。だが、そこで知ったのは、父が勝手にハディージェの婚約を決めていたことだった。しかも相手は、プライドの高い法官アスラーン。婚約解消を盾に取ってアスラーンの協力を取りつけたものの、故郷に帰った彼女を待っていたのは、争っていた叔父が殺され、自分に容疑がかかっているという思いがけない事態だった――。  婚約に秘められた真実とは!? そして、事件に捲き込まれた二人の恋の行方は!? 前作『囚われの歌姫 ~政変はウードの調べ~』と同じエルトゥールル帝国を舞台に繰り広げられる、切なく甘いアラビアン・ラブストーリー!
キャラクターガイド
ハディージェ
「わたしを、帝都に連れていって」
亡き父の施療院を継ぎたいと強く望む、医師見習いの18歳。生まれ育った田舎町では母親譲りの容姿が浮いていることを気にして、髪と素顔をいつも隠していた。母の形見である青い睡蓮の髪飾りから、思わぬ事実が明らかになっていく。しっかりした性格だが頑固な一面も。
ラフィーク
「彼が渋るなら、私が協力してあげてもいいよ」
トラブヌス州の総督。ファルス戦役で戦功を立て、26歳という最年少で宰相へと抜擢される(前作『囚われの歌姫』の政変時は27歳)。ファルス戦役が終わって帝都へ凱旋する途中で、アスラーンとハディージェの事件に遭遇する。
アスラーン
「僕はまだ、きみの婚約者だということだ」
帝国随一の法律家の名門カラハリル家の跡継ぎ。24歳という若さで高位の法官となったことで名を知られるが、実際は陰で努力する秀才タイプ。プライドが高くかなりのひねくれ者だが、思いこみも激しくて案外一途!?
ジハンギル
「彼は使えるね」
エルトゥールル帝国の第一皇子。子供の頃、目を潰されて幽閉されていた伯父と出会った経験から、兄弟を殺して皇帝になることを決意する。ハディージェに思いがけない事実を告げる。利にならないことはやらない主義の23歳。
見どころガイド
挑発されて恋心に気づくアスラーン!?
「君に、その覚悟はあるのか?」
「覚悟、だと……?」
「欲しければ手にすればいい。だが覚悟がないなら手を引くんだな。ハディージェは私が預かる」
 まさか、この男は、ハディージェの血統を利用して皇位の転覆でも謀(はか)るつもりだろうか。
 だがそんな陰謀(いんぼう)めいた考えより、ラフィークに連れられていくハディージェの姿を想像したとたん、アスラーンは胃の腑(ふ)がよじれるほどの怒りに見舞われる。
(本文P168より)
貴嶋先生より
いなくなったハディージェを捜そうと、アスラーンが屋敷から飛び出してラフィークと対峙するこのシーン、イチオシです。ラフィークにいろいろ挑発されたアスラーンが迷いを吹っ切るところは、書いていて気持ちがよかったです。
惹かれ合っているのに……切なすぎる二人!
 ふたりを隔てる鉄格子が、まるで永遠に交わることのない世界のように、間に横たわっていた。
「……あなたも、わたしを人殺しだと思っているのね?」
 それは疑問ではなく、確認だった。
「そうでなければ、なぜきみは今ここにいると思っているんだ?」
 声もなくハディージェは喘(あえ)いだ。
 まるで周囲から空気がなくなってしまったかのように、うまく呼吸ができない。残酷な宣告に、ハディージェは地の果てへと突き落とされたような心地になった。
(本文P127~128より)
貴嶋先生より
地下牢でハディージェとアスラーンが対峙するこのシーンも気に入っています。私はどうやら精神的にM気質らしく、ヒロインがヒーローにひどい目にあわされるという展開が大好物のようです。担当様に「ちょっと、ひどすぎるのでは……」と言われて一部削除したアスラーンのセリフも、まったくひどいという意識を持っていませんでした(汗)。
既刊ガイド
囚われの歌姫 ~政変はウードの調べ~
囚われの歌姫 ~政変はウードの調べ~
貴嶋 啓/著
くまの柚子/イラスト
定価:本体600円(税別)
エルトゥールル帝国の第二宰相(ヴェジーリ・サーニー)の娘セルマは、義母と異母妹(いもうと)に虐げられ、使用人のように暮らしていた。そんな彼女の生きがいは、少年になりすまし、街の珈琲館(カフヴェ)でウードを弾くことだった。いつものように屋敷を抜け出したある日、セルマは珈琲館で出会った男に拉致されてしまう。怯えるセルマだったが、彼ラフィークの正体を知るにつれて、彼女の心は揺れ動いていく——。ホワイトハート新人賞受賞作!
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「恋はウードから始まった!」 エルトゥールル帝国の世界がよくわかるキャラクター誕生エピソード