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ホワイトハート X文庫 | 今月のおすすめ

ホワイトハート新人賞受賞作中華ラブロマンス登場!?

翡翠の旋律
翡翠の旋律 楠瀬 蘭/著 明咲トウル/イラスト 定価:本体600円(税別) 陰謀によって国外追放されてから、妹を守って必死に生きてきたヒロイン・咲凛(しょうりん)。壮絶な体験を経た彼女が、初めて心を開いた相手は……? ホワイトハート新人賞を受賞し、本作『翡翠の旋律』でデビューの楠瀬 蘭(くすのせらん)先生にインタビューしました!
楠瀬 蘭先生 インタビュー
受賞のお知らせは、何をしているときに受けましたか? それが、はっきり覚えていないんです。家に居た時にお電話をいただいたのは覚えているんですけども。何をしてたかなぁ……ぼーっとしていたかもしれません。
受賞と聞いて、まず何を思いましたか? 本当かなぁ、とか、夢じゃないかなぁ、とか。すごく嬉しかったんですけど、同時に半信半疑でしたね。
疑っていらしたんですね(笑)。この「翡翠の旋律」は、書き始めてから仕上げるまでに試行錯誤を繰り返し、かなり時間をかけて完成したと伺っています。応募されるときは「こりゃ入賞だな。」と自信満々でしたか? それとも? 自信はあまりなかったです。最終選考まで残れば講評いただけるので、そうなればいいなぁという希望は持ってました。
ホワイトハートに応募した理由はありますか? 読んでいた本の巻末に新人賞の募集があって、そこから興味を持ったんです。
好きな本、作家さんを教えてください。 荻原規子先生の『薄紅天女』が好きです。和風な話にハマっていた小学生の時に初めて読んで、今も印象深い作品です。展開にはらはらしつつ、最後の最後でニヤニヤしてしまったんですよね。阿高が苑上に会いに来るシーンで。あの頃、この本に出会っていたから今があるのかなぁと思います。 ホワイトハートでは、森崎朝香先生の『雄飛の花嫁』が好きです。主人公に感情移入して、読みながら泣きました。珠枝と飛鷹の距離の変化というか、関係性の変化が好きです。読み終わったあと「ハッピーエンドでよかった」と心底思ったものです。
「何を書いてもいいから、好きなものを書いて!」と言われたらどんなものを書きたいですか? 女性ばかり出てくる話が書きたいです(笑)。私は女同士の友情とか、親愛というのが好きみたいです。あと、一度頭の中で考えたのは、主人公の離婚から始まる話とか。
今ハマってること、ものはありますか? サントリーのCCレモンにハマってます。最近はこればかり飲んでますね。
執筆に行き詰ったとき、どんなふうに脱出しますか? ひたすらパソコンに向かうか、そこまで書いた分をはじめから読み直すかですね。時間をおいて読み直すと、ちょっと冷静になれるので。
小説のアイデアはどんなふうに考えますか? 図書館で目に付いた本をぱらぱらめくります。これいいな、っていう風習とか文化とかが見つかります。あとは音楽を聴いたり、建物や景色の写真を見たり。最近では、長安について書かれた本を見ました。長安と京都の条坊制について、歴史に触れて書かれていたり、お茶の入れ方で中国と日本の違いが書かれてたり。日本で一番良いとされるのは湧き水だけど、中国では山水が第一だとか。長安の図解もあって、わかりやすかったですね。 音楽でよく聴くのはKOKIAさんです。あと、『翡翠の旋律』を書いてる時は、中国琵琶を聞いたりしていました。琵琶の名曲『十面埋伏』はオススメです。
担当編集者とやりとりしながら書くようになって、投稿時代との違い、驚いたことなどはありますか? そうですね、一番の違いは読者の方々の目線を意識するようになったことでしょうか。投稿時代は好き勝手に書いていましたから。読みやすさとか、視点の切り替わりとか、担当さんに読み手の目線で指摘していただけるのが新鮮でした。
「読み手」を獲得した楠瀬さんが、どのように飛躍されるか、とても楽しみです。今後の夢はなんですか? できる限り書き続けていくことです。
頼もしいお言葉ですね! ぜひぜひ、すてきな物語をたくさん読ませてください! 最後に、読者のみなさんへメッセージをお願いします! 自分の書いた物が、皆様の目に触れる機会を得られて嬉しい限りです。この作品で少しでも楽しんでいただければ幸いです。
明咲トウルさんの可憐でかっこいいイラストをチラ見せ! ここでしか見られない、『翡翠の旋律』掲載イラストの貴重なラフカットです。楠瀬先生も、一目見て大興奮! ますます、妄想が走り出したそうです❤
咲凛が謎の男・天吼と出会う瞬間。この出会いが、運命を揺るがしていく……!
きゃーーーー!! こんなふうに優し強くく抱きしめられたら、気絶してしまいそうです……!!このシーン 早く読んでみてー!
楠瀬 蘭先生のデビュー作『翡翠の旋律』をどうぞご覧ください!