STORY
定価:本体660円(税別)
霞が関で繰り広げられる、後輩×先輩の極上の恋!
自他ともに認める食い道楽の財務省官僚・立花(たちばな)は、新部署に配属希望の若手・樟(くすのき)の面談を任された。事実上、立花のための新部署──『危機対策準備室』に、引く手あまたの樟が、なぜあえて希望するのか疑問に思う。だが現れたのは、昼食時、立花の通う店の先々でよく会う青年だった。驚く立花に、樟は彼の母校である名門中高から後輩だったこと、その時から立花を想い、ずっと追い続けてきたのだと熱く告げ──。
定価:本体660円(税別)
自他ともに認める食い道楽の財務省官僚・立花(たちばな)は、新部署に配属希望の若手・樟(くすのき)の面談を任された。事実上、立花のための新部署──『危機対策準備室』に、引く手あまたの樟が、なぜあえて希望するのか疑問に思う。だが現れたのは、昼食時、立花の通う店の先々でよく会う青年だった。驚く立花に、樟は彼の母校である名門中高から後輩だったこと、その時から立花を想い、ずっと追い続けてきたのだと熱く告げ──。
初版限定書き下ろしSS
「卵焼きはお好き?」より
「弁当作ってきました」
土曜日の朝、十時に立花斎樹の家のインターホンを鳴らした樟栄佑は、太陽の如く眩しく爽やかな笑顔を浮かべながら、手にしたランチバッグを顔の高さに掲げた
……続きは初版限定特典で☆
ふゆの仁子先生&おおやかずみ先生の極上コンビが贈る最新刊『霞が関で昼食を』刊行を記念して、両先生のサインが入ったダブルサイン本『霞が関で昼食を』を抽選で10名様にプレゼントします!
応募方法
ホワイトハート公式Twitter「@whiteheart_KD」をフォローし、6月30日(金)に掲載する対象ツイートをリツイートしてください。たくさんのご応募お待ちしています!応募期間
2017年7月15日(土)23:59までふゆの仁子先生&おおやかずみ先生
『霞が関で昼食を』スペシャル対談 Part1
ふゆの仁子先生がホワイトハートに初登場! 『霞が関で昼食を』刊行を記念して、イラストのおおやかずみ先生とのスペシャル対談が実現しました!
──今回の『霞が関で昼食を』は財務省官僚の立花斎樹(たちばないつき)と、そこに配属された新人で後輩の樟 栄佑(くすのきえいすけ)のお話です。実は、二人は大学だけでなく中学、高校も同じ学校に通っていたんですよね。
ふゆの ごはんです! 実は「食べ物を美味しく書くべし」というのが担当さんからのお達しだったんです。
(編集部注:冒頭の美味しそうな肉蕎麦の描写を「試し読み」でもごらん頂けます!)ふゆの あはは! 確かに食べ物を描くのは大変ですよね!
おおや 今回イラストに小さく海老フライが登場するんですけど、美味しそうに見えるようにアシスタントさんにも「ここはこうして」と真剣に直してもらったりして、妙な気合いが入りました。ちっちゃいカットなんですけど、お皿も美味しそうにと悩んで。本当に美味しそうに描かないと、物語の足を引っ張ってしまうと思いまして。
ふゆの はい、気を遣わせてしまいました。
ふゆの 今回、キャラクターの心情を丁寧に書いていきたいなと思っていたんです。普段よりも細かく、丁寧に書いたような気はします。というのも、主人公の立花が最初はまったく恋愛に興味がなかったんです。
おおや ええっ?
ふゆの 私も、立花はとても優秀で完璧だという意識で前半は書いていたんですけど、作中のある展開で立花が「あ、全然自分はダメじゃん」と突然穴に転がり落ちるように気づいたんです。私自身も、樟が立花をどうやって落とすのかなと少し不思議に思っていたんですけど、「あ! これでいける」と思ったシーンでしたね。年齢は大人なんだけれど、恋愛のレベルとしては小学生のような二人なんです。
ふゆの 絵のリクエストは私からはなにもしていないんですよ。それなのに、最初のラフ画を拝見したらもうぴったりで!
おおや 原稿を読ませてもらってから、なんとなくこう……(手を動かす)。頭にイメージを紙に描いてみたんです。1枚の紙を前に置いて、左側にひとり、その隣にもうひとり。なんとなくイメージよく描けたので、本当にラフのラフだったんですけど見ていただいたら、気にいっていただけて。
ふゆの 実は、そのまま表紙になりました!
おおや 「わあ、いいんですか?」って喜んでカラーを描いてから、「あれ? この二人こんなに身長差があったかな?」って慌てて伺ったくらい、すんなりと進んだんですよ。
ふゆの 「そのままでいいです、何の問題もないです」って(笑)。あの身長差すごくいいですよね。とっても素敵でした。自分が最初に小説を書いているときは、頭の中になにも絵がない状態で書いてますけれど、イラストがついた段階で初めてキャラクターのお顔がぽこっと私の心の中にも出てくるんです。なので、初めてイラストを拝見したときに、自分の話を棚上げにして「このキャラクターが愛おしい!」って思いました。
おおや 最大級の褒め言葉を……。
ふゆの 物語が生き生きと躍動しますよね、ありがとうございます、本当に。
おおや 和室で樟くんが寝ちゃったシーンがあるんです。すごく好きです、可愛くて。
ふゆの 初めて聞きました、なんだかすごく気恥ずかしい……!
おおや 背の高い人が倒れていると、布団から足が飛び出ちゃうよねって思いました。すごい長さで倒れているのかなって。
ふゆの すごい長さ(笑)。
おおや ちょうどそのシーンのイラストの指定があったので、わーいって思いました。
ふゆの 袖をめくっているシーンですね。
おおや あまりスーツを描くのが得意じゃないので……シャツ姿のラフな感じが嬉しかったです。
おおや スーツの柄に悩むんです。私はアナログで描くので、スクリーントーンをずらっと並べて、このページとこのページは同じシーンだから同じスーツだとか、ネクタイの柄は翌日は変えなくちゃとか。
ふゆの おおや先生のイラストは本当に高級スーツに見えるんですよ、しわのひとつひとつが。
おおや あんまり派手なものは変だし、結局スーツの色合いで変えたんですけど。途中で訳が分からなくなっちゃって(笑)。
ふゆの 次回はスーツを意識して書きますね。きっとまだ樟はそんなに数を持っていないと思うので。
おおや 早く脱いじゃえばいいのにね(笑)?
ふゆの 先ほど2巻目のプロットを担当さんにお送りしたところなんですけど、一緒に暮らそうという流れなんですが、担当さんとも相談して、二人の関係はゆっくり進めましょうと。じゃあ、焦らしちゃおうって。おかげさまでシリーズ化も決まったので、ひとつひとつのエピソードを丁寧に見せていきたいなと思ってます。
おおや もし機会があったら、体育祭の回想シーンなどで若い頃の立花くんと樟くんを描いてみたいです。まだひょろっとしている樟くん。
ふゆの 了解です、ハチマキ姿ですね?
おおや ほかの回想シーンもありそうですか? 制服とか、制服とか、制服とか(笑)。
おおや スーツを描くのが得意ではないので、皆さんが見たときに「ここ変じゃない?」というところがあるかもしれませんが、大目に見てくださいね。
ふゆの 本作では初心に返って、自分自身どんなことにドキドキするかな、どんなお話を読みたいかなと思いながら書きました。皆さんに楽しんでいただけると嬉しいです。
著者からみなさまへ
ホワイトハート様でははじめまして。ふゆの仁子と申します。霞が関を舞台にした、大人だけれど不器用で格好よくて可愛いキャラたちの、美味しくて楽しい話を目指しています。書いている私もとても楽しんでいますが、お腹が空いてくるのが難点です。皆様も、ドキドキワクワクしながらお腹も空かせてくださいませ!