講談社BOOK倶楽部

ホワイトハート X文庫 | 今月のおすすめ

魚住ユキコ先生直撃インタビュー! ホワイトハートで今大人気のシリーズ「ハートの国のアリス」&「クローバーの国のアリス」。著者の魚住ユキコ先生に、直撃インタビューしました!いつも、うっとりするようなあま~い物語を書いてくださる魚住先生。その素顔にせまっちゃいます!
Q1
好きな作家さんは? 大好きな本を教えてください!

小説家は村上春樹さん、森絵都さん、恩田陸さん、新井素子さん、伊坂幸太郎さん、漫画家はくらもちふさこさん、岩本ナオさん、松井優征さん、小山ゆうさん……などなど、挙げたらキリがないほど好きな作家さんは多いです。
心のバイブルは村上春樹さんの「ダンス・ダンス・ダンス」、新井素子さんの「ひとめあなたに…」、くらもちふさこさんの「海の天辺」です。

今一番単行本の発売を心待ちにしているのは真鍋昌平さんの「闇金ウシジマくん」。

Q2
今、ハマっていることはありますか?

今は「天狗」がアツいです。
居酒屋の天狗ではなく、カラス天狗とかあっちの方の天狗です。
天狗が出てきそうな小説や漫画はかたっぱしから手をつけています。
なんかカッコいいですよね、天狗って。

Q3
いちばんリラックスするのはどんなときですか?

撮りだめた旅番組(「絶景! 秘湯めぐりの旅」的な番組)を寝転がって観てる時が一番リラックスしていると思います。
年に一度行く石垣島で、ぼんやりと海を眺めている時間も好きです。毎秒ごとに海の色が変化して、何時間見ていても飽きません。ソーキそばとウコン茶があれば最高です。

Q4
好きな言葉はありますか?

「おやつ」という響きが好きです。
実際に口に出してみると、語感がぽわっとしていてすごく幸せな気持ちになれます。
甘い物つながりで、最近は「おめざ」という言葉も気に入ってます。
朝起きてすぐにいただくおやつのことを指すらしいですね。素晴らしい習慣だと思います。

ちなみに座右の銘は特にないです。スミマセン。

Q5
憧れている人は誰ですか?

漠然とした答えになっちゃいますが、物語を創作される方はみんなすごいなあと思ってしまいます。
構成力の強化が目下の重要課題なので、小説や漫画問わず、オリジナルで破綻なくシリーズを展開されている作家さん方は本当に神々しいばかりです。

Q6
好きな映画や音楽は何ですか?

一番好きな映画はジブリの「耳をすませば」です。
主人公の雫ちゃんが「決めた。私、○○を○○!」と覚醒するところでいつも泣いてしまいます。
ほかに好きなのは「Hedwig and the Angry Inch」、「ビッグフィッシュ」、「ギャラクシー・クエスト」などなど。

よく聴く音楽は映画のサントラです。
「耳をすませば」、「Lost In Translation」、「Virgin Suicides」、この三枚はヘビロテです。執筆の邪魔にもなりません。
最近は「スラムドッグ・ミリオネア」と「ティンカー・ベル」がお気に入り。

Q7
小説をかきはじめたきっかけを教えてください!

中学生の時に新井素子さんの「ひとめあなたに…」を読んだのがきっかけです。
悲劇的な内容で容赦なくグロい描写が続くのに、すごく切なくて綺麗なラブストーリーに仕上がっていて、とにかく衝撃を受けました。
読書の楽しさを知るのと同時に、「わたしもこういうスゴイ話が書きたい!」などと向こう見ずなことを思い立って今に至ります。
目指す場所はまだまだ遠いですが……。

Q8
アリスシリーズを書くうえで、いつも気にかけてくることはありますか?
あるいは、苦労することはありますか?

アリスのキャラはみんな個性的なのでとても書きやすいのですが、やはり台詞まわしには一番気を遣います。
当然、小説には声優さんのボイスはつきませんので、台詞の字面をぱっと見ただけで「この台詞はあのキャラだ」とわかってもらえるように書くことを心がけています。

あと、いつも一冊の中に全キャラ出せるような構成を考えてるんですけど、なにぶん人数が多いので全員に見せ場を作ってあげられないのが申し訳ないところです。どうしてもキャラによって活躍の差が出てしまうと言いますか……。
たとえ顔出し程度しか登場させてあげられなくても、やっぱりなんらかの形で全キャラ出したいなあ、と思うのです。ゲーム未プレイの読者様にも「なんか楽しげな人たちがいっぱいいる!」と思ってもらえたらいいなあ、と。キャラ同士の関わり方のおもしろさもアリスシリーズの魅力ですし。
ただ、たまにサブであるはずのキャラがメインキャラを食いかねない活躍をしてしまう時があるので、そういう場合はすみやかに軌道修正します……(笑)。

Q9
今後、どんな作品を書いてみたいですか?

小説版アリスシリーズではまだまだ報われていないキャラがいるので、できれば彼らを幸せにしてあげたいと思います(笑)。

アリス以外では、現代をベースに少しだけファンタジー要素が入り交じるような、懐かしい空気感の漂うお話を書いてみたいです。もちろんラブ必須で!

Q10
読者のみなさんへメッセージをお願いします!

アリスシリーズをご愛読くださって本当にありがとうございます。
おかげさまで、現時点で六冊も刊行することができました。これもひとえに皆様が応援してくださったおかげです。
新作ゲーム「ジョーカーの国のアリス」も発売されたことですし、まだまだこの先もアリスの世界に関われたらいいなあ、と思っております。どうぞよろしくお願いいたします!

【お願い】
お手紙をくださった皆様、ありがとうございます!
差し支えなければ、ペンネームや名字のみではなく、ご本名をフルネームでお書き添えくださると、忘れた頃にお返事のようなものが届くかもしれません。