講談社BOOK倶楽部

ホワイトハート X文庫 | 今月のおすすめ

篠原先生の最新作! 和風妖異譚最終章。 紅蓮楼~ヨコハマ居留地五十八番地~ 初版限定 書き下ろし番外編「海からの訪問者」 プチ冊子付き 紅蓮楼~ヨコハマ居留地五十八番地~ 篠原美季/著 土屋ちさ美/イラスト 定価:本体600円(税別) 明治中期のエキゾチックな横浜を舞台にした、このシリーズもいよいよ最終章。 登場人物のおさらいとストーリーのご紹介です。
登場人物紹介
深川芭介(ふかわ ばすけ)
深川芭介
(ふかわ ばすけ)
横浜居留地にある、西洋の骨董店「時韻堂」の店主。
華奢な身体つきだが、顔立ちは色素が薄く西洋風。
高澤輝之丞(たかざわ てるのじょう)
高澤輝之丞
(たかざわ てるのじょう)
通称、輝さん
横浜税関の職員。
背が高く、精悍な顔立ちの九州男児。
彼専用の椅子があるほど、「時韻堂」には暇があるとやってくる芭介の飲み友達。
田汲直之介(たくみ なおのすけ)
田汲直之介
(たくみ なおのすけ)
高澤の部下。
目元涼しげで端正な顔立ち。きまじめで、表情に乏しいので、冷たい男と誤解されやすい。
星きのか(ほし)
星きのか
(ほし)       
横浜の豪商「斗福」の一人娘。
東京のお嬢様学校に通っている。
紅蓮楼ストーリー

年の瀬の忙しい、横浜税関で崩れた荷物からでてきたのは……。

それは、人間の手首だった。

高澤はその手首をこっそり持ち出していた。

「ああ。それで、これはぜひ芭介さんにも見せてやりたいと思って、昨日の帰り際、事務所の保管庫からこっそり持ち出したんだよ。翌日早めに出勤して戻しておけば、なんの問題もないからな」

だが、次の日早朝に返そうと思っていた高澤だったが、横浜税関では泥棒騒ぎで返せなかった。肝心の中身、手首が入っていない箱を持って行った盗っ人

 

そして、横浜港に手首のない死体と木箱が浮かぶという新たな事件。
さらに田汲も暴漢に
「——『栄光の手』をどこにやった!?」
と襲われる。

手首の謎を解こうと高澤は
「その手首に、訊いてみるんだよ」
と提案。
「輝さんが言っているのは、プランシェットを使って、この手首の主と会話しようということですか?」

手首の答えは……。

干からびた手首はなにを意味するのか?
手首のない死体の犯人は?
絡み合った糸を芭介が解きほぐす!

そして、芭介にも新たな問題が起きていた!

好評既刊
異人さんに恋した行方不明の少女の怨念とは! 時迷宮《ときめいきゅう》 時迷宮 定価:本体630円(税別) 桃に込められた娘の執念。香炉に込められた母の怨念! 桃時雨《ももしぐれ》 桃時雨 定価:本体600円(税別)