眞鍋組の若い組長をナメた奴は地獄に落ちた。眞鍋の昇り龍の恐ろしさに気づかないなんて馬鹿だ。
組長の底力と激しさを話したら十日はかかるな。生まれてきたことを後悔したくないから、俺は何があっても組長は敵に回したくはないね。組長自身の実力は言うに及ばず、何か見えない力が働いているような感じがする。運がいいと言ってしまえばそれまでかもしれないが、うちの組長にはそれだけではない何かがありそうだぜ。スポンサーに幸運の女神でもついているんだろうか? もしかして、死神が組長のスポンサーかもしれない。このままいけば、組長の下で眞鍋はもっと大きくなるんじゃないかな。それにしても、我らが組長、姐(あね)さんに隠れてステーキや焼肉を食うのはどうかと思うぜ? まだ若いんだし、肉ぐらい堂々と食えばいいだろう。惚れた弱みか、姐さんの尻に敷かれているよな。組長に叩き潰されたヤクザが知ったら顎を外すぜ。 |