リアラ女神の加護のもと、少女たちは精霊に守られて育つ。しかしそれは月が満ち、大人になる儀式を終えて、精霊の代わりにより強大な「幻獣」を使役できるようになるまでのこと。
リスタル王国のアリアは14歳。一度は幻獣との契約に失敗し「忌み女(いみめ)」となってしまうが、再契約が叶い巨大な竜を使役することになる。しかしその竜・光焔(こうえん)の力がすさまじいため、制御法を求めてアランダム騎士団に身を寄せる。そこでアリアは、王都にいるシエネスティータ姫がその方法を握っていることを知る。 だが、騎士団と共におもむいた海賊退治で光焔の力を暴走させ、多大な犠牲者を出してしまうアリア。苦悩した彼女は、自分を好きだという青年と出奔。しかし後悔して王都へ向かい、ようやくシエネスティータ姫に出会ったのだった。 光焔の力を完全に使えるようになったアリアは、異国へ飛ばされてしまうが、そこで幻獣についての知識をさらに得る。この世と幻獣のあり方に疑問を抱きつつ、シュータン帝国と開戦した故国へ戻ってきたアリアは、敵国の反戦勢力と協力して停戦にこぎ着ける。 だが、その頃アランダム騎士団は暗黒教団『虚無(きょむ)の果て』に占拠されていた。島の開放に向かったアリアは、教団の最高司祭がディクスであること、そして己こそがこの世の幻獣のあり方を左右する『斗斛(とこく)』であることを知り、もう一人の最高司祭を追って王都へと向かうのだった……。
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