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ホワイトハート X文庫 | 今月のおすすめ

飛天のごとく 「東景白波夜話」鳩かなこ:著 今市子:イラスト 第1巻暁闇に咲う 第2巻真夏のたまゆらに
おもな登場人物紹介
清水与一郎(しみず・よいちろう)
清水与一郎
(しみず・よいちろう)
妾(めかけ)の子として疎(うと)まれ、14歳まで継母に幽閉されて育つ。救い出されたのちは、帝都で有名な掏摸(すり)の大親分・清水熊次の屋敷にかくまわれ、熊次の養子に。幽閉時の後遺症で、片足が少し不自由。穏やかな性格だが、仁義に篤(あつ)い。
  田川藤吉郎(たがわ・とうきちろう)
田川藤吉郎
(たがわ・とうきちろう)
幽閉されていた与一郎を救い出した当人。熊次が取り仕切る『水燕(すいえん)』で育ち、後継ぎでもある。天才的な腕前を持つ、掏摸の名手。与一郎にはやさしいが、無表情で一見冷たく、人を寄せ付けない雰囲気がある。
おりん / 花村林蔵
(はなむら・りんぞう)
湯島(ゆしま)の花街にある陰間(かげま)茶屋で働いていたところを、与一郎に引き取られる。与一郎を親分と慕う美少女風の少年。
おりん / 花村林蔵(はなむら・りんぞう)  
吉田誠志
(よしだ・せいし)
英国帰りの警視庁刑事。江戸時代からつづく警察と掏摸とのつながりに、嫌悪感を持っている。与一郎とは犬猿の仲。
吉田誠志(よしだ・せいし)
 
ストーリー
夏夜のたまゆらに  妾だった母親が亡くなり、高利貸を営む父親に引き取られることになった14歳の与一郎。だが、すぐに父親も他界し、与一郎を嫌った継母は、彼を暗い蔵に閉じこめたのだった。
 だれか自分を殺しに来てくれないか……。
 深い絶望のふちにあった与一郎を救ってくれたのは、狐の面をかぶった少年・藤吉だった。
 藤吉は与一郎と同じ年ごろで、帝都では有名な掏摸(すり)の大親分、清水熊次が仕切る屋敷で暮らしていた。助けられた与一郎も同じ屋敷に身を寄せることになる。
 やがて藤吉は、幽閉生活で弱りきった与一郎の面倒をみるうちに、執着にも似た愛情を抱くようになっていく。一方、与一郎は、神業(かみわざ)と賞される掏摸の腕をもつ藤吉に、憧れとも羨望ともいえる複雑な思いをかみしめていた。
夏夜のたまゆらに
夏夜のたまゆらに だが、ある夜のこと、与一朗は突然、「親子の縁を切る」と熊次に言い渡されてしまう。再び棄(す)てられたのだと傷ついた与一郎は、藤吉にも裏切られたと感じながら屋敷をあとにする。だが、そこには衝撃の事実が隠されていた——。

人気シリーズ『帝都万華鏡』に続く新シリーズも、華麗な大正ロマンが炸裂。
与一郎と藤吉の愛憎の行く末は!? 濃艶でエロティックな大人のBL!

 
東景白波夜話 暁闇に咲う 夏夜のたまゆらに
『帝都万華鏡』シリーズはこちら
帝都万華鏡
東景白波夜話
暁闇に咲う
夏夜のたまゆらに
東景白波夜話
著者: 鳩かなこ
画家: 今市子
定価:本体600円(税別)
著者: 鳩かなこ
画家: 今市子
定価:本体600円(税別)