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『NOIS〈ノイズ〉警視庁国家観測調査室』

藤崎 都/著 あづみ冬留/イラスト 定価:本体780円(税別)

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STORY

『NOIS〈ノイズ〉警視庁国家観測調査室』定価:本体780円(税別)

本当に、お前は俺を煽る天才だな

巨大な警察組織の中に極秘で存在する国家観測調査室―通称【NOIS】は、国際的な犯罪の芽を摘む、いわゆるスパイ部門だ。【NOIS】の特殊分析官を拝命した警察官の待鳥 葵(まちどりあおい)は、来日予定の某国公子の暗殺計画を阻止するため、特殊捜査官の徳永一臣(とくながかずおみ)とバディ関係になった。しかし特殊任務につく者としての資質を疑われ、葵は売り言葉に買い言葉で、徳永に抱かれることになってしまい…!?

著者からみなさまへ

こんにちは、藤崎 都(ふじさきみやこ)です。ホワイトハートさんでははじめまして! 今回のお話は、新人分析官待鳥 葵と、百戦錬磨のエリート特殊(潜入)捜査官・徳永一臣のバディBLとなっております。真面目で自分の魅力に無自覚な葵と、経験豊富にも関わらず初めての本気の恋に戸惑い翻弄される徳永の、肉体関係から始まる恋愛模様をお楽しみいただけると嬉しいです!

初版限定特典

『NOIS〈ノイズ〉警視庁国家観測調査室』

初版限定 書き下ろしSS
特別番外編「好奇心は猫をも殺す?」より

「これからの生活費も支援してもらえると思うの。だからね、興味があるようなら、そこへ行ってみて。わかってるだろうけど、このことは他言無用よ」
…」


……続きは初版限定特典で☆

special story

書き下ろしSS

『NOIS 警視庁国家観測調査室』
特別番外編 「恋文」
藤崎 都

…っ」
 地下鉄の階段を上がりきったところで、強い風が吹きつけてきた。淡い色の花びらを含んだその風は少しだけひんやりとしていた。
(もうソメイヨシノもおしまいか…)
 葉桜になりかけた大木を見上げ、葵はため息をついた。

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 かれこれもう一ヵ月は会えていない。彼は基本的に多忙な身だ。大っぴらに会える関係ではないし、葵も本業のほうで駆り出さればたばたしており、すれ違いにすれ違いが重なり、ここ半月は電話越しの声も聞けていなかった。
『春になったら、のんびり花見でもしよう。誰もいないところでならデートしたっていいだろ?』
 そんなふうに云っていたけれど、二人で桜を見に行く余裕など到底持てそうにない。通勤途中に目にするソメイヨシノもだいぶ散ってきた。
(仕方ないよな……)
 仕事とプライベート、どちらが大事かといったら仕事に決まっている。表の仕事でも裏の仕事でも、彼は国と国民の平和と安寧のために働いている。
(俺も頑張ろう)
 警察官である葵も、国民の安全のために日々努めている。テレビドラマに出てくる刑事のようにはなれないけれど、組織の一員として為すべき任務を果たすのみだ。
「おはようございます」
 まだ誰も来ていない職場にそう挨拶をし、自分のデスクに向かうと、ノートPCの上に、見覚えのない白い封筒が置かれていた。昨日、帰るときはなかったものだ。
「何だろ?」
 もしかして、北條からの新たな指示でも入っているのだろうか。宛名も送り主の名も書かれていないその封筒を開けてみたけれど、カードも便せんも入っていなかった。
 誰かのイタズラだろうかと思いつつ、試しに逆さにしてみたら、淡いピンク色の花弁がはらはらと舞い落ちた。
 葵のデスクの上に散ったのは、桜の花びらだった。
(徳永さんだ)
 名前が書かれてなくてもわかる。きっと、これはデートの約束が果たせない代わりなのだろう。
「……気障(きざ)だなぁ」
 世慣れているようでロマンチストなところがある彼の顔を思い浮かべ、葵は思わず笑ってしまった。

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Interview

ホワイトハートに初登場!
藤崎 都先生スペシャルインタビュー


ホワイトハートに初登場ですね!
藤崎 都先生(以下藤崎) 一読者として愛読していたレーベルで書くことができてとても嬉しいです!

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『NOIS』のここが見どころ!
藤崎 真面目で初心(うぶ)な葵が徳永に翻弄されているように見えて、実のところ徳永のほうが振り回されているところでしょうか…。二人のそういうシーンも(当社比で)かなり多目になっております(笑)。


舞台に警察、調査室というところを選んだいきさつは?
藤崎 担当さんと警察やスパイなどを題材にした映画やドラマの萌えを語り合う中で話が固まっていきました。自分では書いたことのない題材で不安もあったのですが、楽しく書かせていただきました!


攻めと受けの良いところ、ダメ(でかわいい)ところを教えてください。
藤崎 徳永は葵に関して公私混同が過ぎるところがダメだと思います(笑)。葵は自分への秋波に鈍いところでしょうか。鈍いわりに積極的な面もあるので、徳永が苦悩する羽目になっています。


読者へメッセージをお願いします!
藤崎 皆様に楽しんでもらえるよう頑張って書きましたので、お手に取っていただけると幸いです。どうぞよろしくお願いします!

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著者の近刊

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