講談社BOOK倶楽部

special story

WEB限定小説

「欧州妖異譚」シリーズ

ツイッター連載・スペシャル書き下ろし

『月と太陽の巡航 欧州妖異譚20』番外編
「サンタのさがしもの」

篠原美季

プロローグ



 十二月のある日。ユウリの元に、一通の手紙が届いた。差出人の名前はなく、不思議に思いながら封を切ったユウリは、そこで、さらに首をかしげることになる。
「え、なにこれ──?」
 手紙を片手に応接室に入って来たユウリに、居候のアンリが声をかけた。
「やあ、ユウリ。──って、鉛でも飲み込んだような顔をしているけど、どうかした?」
「それが、なんともミステリアスな手紙が届いたんだよ」
「ミステリアス?」
「そう。──ほら、見て、これ」
手紙を渡したユウリが続けて「ね?」と言う。
「なんとも、謎めいていると思わない?」
「ああ。たしかに、これは謎だ」
 手紙を見たアンリが悩ましげな表情になるのも無理はない。なぜと言って、手紙にはこんな文言が書かれていたからだ。

 サンタが配るプレゼントはどこに?

「これって、どういうことだろう?」
 アンリの言葉に、ユウリが答える。
「そのままの意味だとしたら、サンタが、その配るべきプレゼントを失くしたことになるわけだけど……。そんなことって、ある?」
「ないよ」
 そもそも、サンタの存在自体が想像の産物であれば、彼が配るプレゼントも然り。
 そう思いながら手紙を精査していたアンリは、あることに気づいて声をあげる。
「あれ、この消印、パリになっている」
 同じ頃、パリにいるシモンの元にも、差出人不明の手紙が届いていた。不審に思いつつ封を切ったシモンが、読みながら水色の瞳をすがめ、「……まったく」と呆れる。
「順序が逆だ」
 シモン宛ての手紙には、次のようなことが書かれていた。
 
 答えは、聖人の箱の中にある。
 
「ふつう、質問が先だろう」
 事実、これでは何に対する答えであるかがさっぱりわからない。
 シモンが手紙を手にバカバカしそうに首を振っていると、ロンドンにいるユウリから電話が入った。
「やあ、ユウリ」
「シモン、元気?」
「元気だよ。──にしても、珍しいね、君から電話なんて」
「それがさ、シモン、変なことを訊くようだけど、僕に手紙なんて送ってないよね?」
「送ってないけど」
 ピンと来たシモンが言う。
「もしかして、おかしな質問状でも届いた?」
「え、なんでわかったの!?」
「それは、僕にも似たような手紙が届いたからだけど、問題は、こんなことをする人物に一人しか心当たりがないってことだよ」
 そこでユウリがその人物の名前をあげる。
「それって、やっぱりアシュレイ?」
「当然」


 その日のうちに自家用ヘリコプターでロンドンにやってきたシモンは、ハムステッドにあるフォーダム邸の落ち着いた書斎でゆったりとくつろぎながら、彼とユウリがそれぞれ受け取った手紙の内容を精査した。
「『サンタが配るプレゼントはどこに?』──ねえ」
 読みあげたシモンが、突き放すように続ける。
「余計なお世話としか言いようがないけど」
 白く輝く金の髪。
 南の海のように澄んだ水色の瞳。
 急な往訪であるにもかかわらず、相変わらず神々も羨むほどの美貌である。
 対するユウリは、煙るような漆黒の瞳に漆黒の髪をした東洋的な風貌で、さほど目立つ要素はなかったが、控えめで品の良い佇まいが凛としていて、ハッとするほどきれいだ。
 そのユウリが、「でも」と言う。
「本当にプレゼントが紛失したなら、大変だと思わない?」
 そのことで、プレゼントを待っている世界中の子どもたちが悲しむのではないかと言いたそうだが、異母弟のアンリ同様、すべてはまやかしでしかないと重々承知しているシモンは、チラッと友人を見おろして小さく溜め息をつく。
 シモンとしては放っておきたい案件だが、おそらくユウリは納得しないだろう。
となると、ここでシモンが投げ出すことで、ユウリ一人が解決に向かうなどというばかげた結果にさせないためにも、今のうちに手を打つより他に方法はなさそうである。
 ユウリが言う。
「それで、この答えは、『聖人の箱の中にある』んだよね?」
「らしいね。──もっとも、この手紙が同一人物からのものと仮定した上での話だけど」
「それって、シモンは違うと思うの?」
「──いや」
 否定したシモンの声に重ねるように、近くのソファーに座ってタブレット型端末を見ていたアンリが、異母兄を代弁する形で「まあ」と口をはさんだ。
「ほぼ同じタイミングで差出人不明の手紙が届いたのであれば、同一人物からのものと考えるのが妥当だろうね。──封筒もカードも同じものだし」
「だよね」
 うなずいたユウリが、「だとしたら」と続ける。
「まずは、その『聖人の箱』を探す必要があるわけだけど……」
 難問を突き付けられたようにつぶやくユウリに、肩をすくめたシモンが「そんなの」とあっさり応じる。
「探すまでもなく、あるじゃないか。僕たちにとって、その手のことに使うのにうってつけの『聖人の箱』が」
「──え?」
「ほら。この季節、僕らはある聖人を祝って、昔、よくクジ引きをしただろう」
 そこでようやく思い至ったらしいユウリが、「あ、そうか」と手を打った。
「セント・ニコラウスの日にやるプレゼント交換会のクジ引き──」
「その通り」
 それは、ユウリとシモンが数年前まで在籍していたイギリス西南部にある全寮制パブリックスクール、セント・ラファエロにおける年中行事の一つである。
 サンタ・クロースのモデルになったと言われる聖ニコラウスの祝日に行われるプレゼント交換会に先立ち、寮では交換相手を巡ってのクジが引かれる。
 そのクジのための箱が、今、話題にあがっているわけだ。
 そんな折も折、シモンのスマートフォンに秘書から連絡が入り、母校の事務局からある件で照会が入っている旨が伝えられた。
 シモンが折り返し事務局に連絡を入れると、案の定、彼らが所属していたヴィクトリア寮の在校生が、プレゼント交換会の準備中にシモンとユウリ宛ての手紙を見つけたということで、それをどちらか宛てに転送してもいいかという確認であった。
「ちなみに」とシモンが電話口で尋ねる。
「その手紙って、クジ引きのための箱に入っていましたか?」
『──ああ、はい。ここに、発見時の状況を記載した書類がありますが、そのように書かれていますね。……もしかして、心当たりがおありですか?』
 尋ねられ、シモンが苦笑して応じる。
「ええ。あるといえば、大いにありますよ」
 答えたシモンが、続けて言う。
「ということで、明日、取りに伺います」
『──え?』
 当然、驚いた事務局の人間が、戸惑いを隠せない口調で訊き返す。
『取りに来るって、フランスからわざわざ?』
 たしかに、たかだか手紙一つのためにフランスから飛行機を使ってくるなど、正気の沙汰ではない。まして、その手紙がそれほど重要なものに思えなければ、なおさらだ。
 だが、シモンは気にすることなく応じる。
「わざわざと言っても、僕は今ロンドンにいるので、さしたる距離ではないですから」
 それにしたって──である。
 それは、事務局の人間だけでなく、そばで聞いていたユウリも思ったようで、電話を終えてスマートフォンをしまうシモンに、意外そうに訊いた。
「シモン、本気で取りに行く気?」
「そうだよ」
 ユウリを見おろしたシモンが、水色の瞳を細めて訊き返す。
「なにか問題でも?」
「いや。問題はないけど、まさか、シモンがみずから取りに行くと言うとは思わなかったから」
「そうかい?」
 楽しそうに応じたシモンが、「でも」と続ける。
「よく考えてごらんよ、ユウリ。たとえ、ここで送ってもらったところで、相手があのアシュレイであれば、結局は出向くことになる。──だからさ」
 言いながら両手を開いたシモンが、あっさり結論付ける。
「その手間を省いただけだよ」


 シモンの予想に違わず、翌日、ヘリで移動した彼らが事務局で受け取った手紙には、実にこんな文言が書かれていた。

 エジプト十字の導く先で待つ──。

「エジプト十字の導く先……?」
 手紙を見て、意味がわからないようにつぶやいたユウリに対し、すぐに悟ったらしいシモンが、顎に手を当てたまま尋ねる。
「エジプト十字といえば『アンク』と呼ばれるもののことだけど、ユウリ、君、以前アンクの形をした鍵を、アシュレイから預かっていたよね?」
「……アンクの形をした鍵?」
 すぐにはピンとこなかった様子であるが、しばらくして「ああ!」と思い出したユウリが両手をパッとあげて応じた。
「あの鍵ね!」
 それは、まだユウリとシモンがセント・ラファエロに在籍していた頃、一足先に卒業したアシュレイが、この近くに用意した隠れ家にユウリを呼び寄せるための鍵であった。
 高額かつ稀有なアシュレイの蔵書にアクセスできる鍵であれば、一時は無くさないよう肌身離さずつけていたユウリであったが、卒業した現在、それは返す機会を逃したまま自宅の金庫にしまいっぱなしになっている。返そう返そうと思いつつ、なにせ神出鬼没な相手なだけに、ずるずると今に至ってしまっていた。
 そのことをここで思い出せたのはよかったが、思い出したのが今なだけに、当然、ユウリはその鍵を持ち合わせていない。
「……でも、どうしよう。あれは、家の金庫にしまったままだ」
 それに対し、むしろまだ持っていたことに呆れつつ、シモンが「まあ」と推測した。
「向こうも、君がそれほど用意周到だとは思っていないだろうし、こうして呼び出したからには、家にいて迎える気ぐらいあるだろう」
「──そうだよね」
 シモンに無駄足を踏ませたくないユウリと、この際、無駄足のほうがいいのではないかと考えていたシモンは、それぞれの思いを秘めつつ、彼らの来訪でざわつき始めた母校をあとにし、アシュレイの待つ隠れ家へと足を向けた。


 久々に訪れたハーフティンバー様式の館は、以前よりかなり鬱蒼としているような印象を受けた。
 おそらく、経過した年月の分だけ、周囲の木々が成長したということだろう。
 中でも、円形にせり出した部屋のそばにあるモミの木は、群を抜いて伸びている。おかげで、せっかく大きく窓を取った吹き抜けの造りの部屋であるのに、のしかかる木が重く影を伸ばす残念な結果となっていた。
 他の雑木が、ある程度手入れの行き届いた様子であるのに比べると、なぜその一本だけ放っておかれているのか、不思議なくらいである。
 そんなことを思いつつ、シモンが呼び鈴を押すと、アシュレイは家にいて、ソファーにふんぞり返ったまま彼らを迎え入れた。その姿は相変わらず傲岸不遜を絵に描いたようであったが、空恐ろしいことに、かなり機嫌がいい。
 とはいえ、第一声はというと──。
「お前にしちゃ、早いじゃないか、ユウリ」
 嫌味たっぷりのスタートだ。
 底光りする青灰色の瞳。
 首のうしろで無雑作に結わえた青黒髪。
 悪魔のように頭の切れる元上級生は、卒業して随分経った今でも信奉者があとを絶たないほど人を惑わす天才だ。
「……どうも、アシュレイ」
 控えめに挨拶したユウリに対し、顎でシモンを指してアシュレイが告げる。
「もっとも、早かったのは、そっちのお貴族サマのおかげだろうが」
 それに対し、ユウリより早くシモンが答えた。
「当然でしょう。今回は、僕のほうにもヒントが届きましたからね。──それだけでも十分稀有なことと言えますが、僕の気のせいでなければ、今日はずいぶんと機嫌がよろしいようで」
「そりゃそうだ。これで、ようやく邪魔な木が切れるというものだからな」
「邪魔な木……?」
 いったいなんのことであるのか。
 ユウリと顔を見合わせたシモンが、早々に尋ねる。
「なんの話ですか。──というより、僕たちは、貴方が放った謎の答えを求めてやってきただけで、庭の木を切るために来た訳ではありませんよ」
「んなことは、わかっている」
 けんもほろろに応じたアシュレイが、サッと手を振って続けた。
「そもそも、木を切るのは業者の仕事であって、素人が簡単にできることではない。そんなことを、無理してこいつにやらせようものなら、自分のほうに倒れてきた木の下敷きになって、それこそコボルトかなにかの世話になるのは目に見えている」
「こいつ」というのはもちろんユウリのことで、名指しされずともわかったユウリが、その場で小さく首をすくめた。
 そんなユウリの横で、塑像のように整った顔をしかめたシモンが、「それなら」と問う。
「僕たちを呼び寄せたのと、木の伐採にはどんな繫がりがあるんですか?」
 それに対し、底光りする青灰色の瞳を細めたアシュレイが、二人に座るよう顎で合図しながら「事の発端は」と話し出す。
「俺がこの場所で本を読んでいた時に、窓の外から聞こえた声だ」
「──声?」
「ああ。その声は、こんなことを言っていた。──『実に困ったことだ。地下にあるべき財宝が上へと移ってしまった。さて、どうしたものか』」
 シモンが、違和感のある声で繰り返す。
「『地下にあるべき財宝が上へと移ってしまった』……?」
「もちろん、その時、窓の外を通った人間はいなかったし、すぐに窓を開けて外を調べたが、誰かがそこに隠れているということもなかった。そこで、俺は、仕方なく、そのことはそのまま放っておくことにしたんだ」
 一拍置いたアシュレイが、「ところが、次の日」と続ける。
「業者が庭木の手入れに来て、この機会に以前から邪魔だったモミの木を切ってしまおうという話になったんだが、いざ切ろうとしても、なぜかチェーンソーが故障して切ることができない。何度やっても同じで、ついに、業者のやつが、きっとこの木が切られるのを嫌がっているから故障するのであって、無理に切ると祟りがあると言い出した。──おかげで、この通り、今もって木が邪魔で、せっかくの広い窓から陽が射さない」
「……ふうん」
 わかったような、さっぱりわからないような話に、ひとまず合いの手を入れたシモンが、「それで?」と当然の疑問を差し挟む。
「貴方にとって木が邪魔なことはよくわかりましたが、そのことが、『サンタが配るプレゼント』と、どう関係してくるんです?」
「わからないか?」
「ええ、わかりません」
 あっさり認めたシモンに対し、若干つまらなそうに両手を開いたアシュレイが、「お前は?」とユウリを見る。
 だが、シモンにわからないことが自分にわかるわけがないと思い込んでいるユウリは、考えもせずにぶんぶんと首を横に振った。
 それを見て、情けなさそうな表情になったアシュレイが、「まったく」とこれみよがしに溜め息をつく。
「お前たちは、何年、俺と付き合っているんだか」
 別に進んで付き合っているつもりのないシモンが軽く肩をすくめてみせると、「いいか」と言ってシモンのほうに人さし指を向けたアシュレイが、なんやかんや得々と説明し始める。
「『地下にあるべき財宝』と言うからには、あの謎のつぶやきは、当然地下の財宝の番人であるコボルトが残したものだ。そして、それが上に移ってしまったということは、なにかの折に木の洞にでも隠しておいた財宝の一部が、時の経過とともに木が成長して、気づいたらコボルトの手の届かないところまで移ってしまったということだろう。──つまり、あのつぶやきは、木を切る前に、その財宝をどうにかしてくれという俺へのメッセージだったに違いない」
「なるほど。コボルトの財宝ね。──それは、わかりました」
 認めたシモンが、「でも」と続ける。
「何度も言いますが、その話と『サンタが配るプレゼント』は、どこでどう繫がってくるんです?」
 シモンの再三にわたる確認に、アシュレイが「だ、か、ら」と面倒くさそうに応じる。
「サンタ・クロースの原型が聖ニコラウスにあると言われているのはわかっていると思うが、そのニコラウスは、ニッケルが発見された時、ニコラウスの短縮形の名前が与えられたように、地下世界の富と関係がある。──言い換えれば、サンタが毎年気前よく配る無尽蔵のプレゼントは、この地下世界の富からもたらされると言っても過言ではなく、そこから巡り巡って、あの問いは誕生したというわけだ」
 相も変わらず高飛車に言い放つが、要は単なるこじつけだ。
 詭弁に惑わされることのないシモンが、「まさか」とその真意を問う。
「本当に、そんなくだらない目くらまし的な論法で、僕たちをこんなところまで呼び出したんですか?」
「そうだが、悪いか?」
 もちろん、悪い。
 だが、人に迷惑をかけることにこれっぽっちも罪悪感を覚えないらしいアシュレイは、「だいたいが」といけしゃあしゃあと並べ立てる。
「サンタなんて、始まりからしてまやかしのことであれば、それについての論法が多少強引であっても、文句を言われる筋合いはない。要は楽しめればいいだけのことで、どうせホラを吹くなら大きく吹いた方がいいに決まっている」
「それはまた、随分と身勝手な言い草で」
 呆れ果てたシモンであるが、悔しいことに、途中途中、ある程度の理屈は通っているので、一概に否定することもできない。
 怒りたくても怒れないでいるシモンに対し、このくらいのことでは怒る気などまったく起きないユウリが、「それなら」と申し出る。
「僕は、その手の届かなくなってしまったらしい財宝を、誰だかわからないけど、地下の住人に返してあげればいいわけですね?」
「そうだ。──そうすれば、俺もあの木が切れて、万事めでたし」
「わかりました」
 万事であるかどうかはともかくとして、誰かのためになるのであればと素直に応じたユウリが、そこで珍しく条件を付ける。
「ただ、一つお願いがあるんですけど、アシュレイ」
「──なんだ?」
「あのモミの木、切らずに、僕にくれませんか?」
 ユウリからのお願いなど、珍しい上に意図のわからなかったアシュレイが、値踏みするようにユウリを見ながら答える。
「それは構わないが、まさか、家の庭に移し換えてクリスマス・ツリーにする気ではないだろうな?」
「……えっと、する気です」
 答えたユウリが、「ちょうど」と嬉しそうに窓の外のモミの木を見ながら続ける。
「大きなモミの木を探していたところなので……」
 結局、申し出は受け入れられ、新しい所有者となったユウリは、庭に出ると、早速四大精霊を呼び出し、木の洞に隠されている財宝が元通り地下世界に戻ることを神に願い、さらにモミの木を清めた。
「アダ ギボル レオラム アドナイ──」
 請願の成就を神に祈る言葉とともに、白い輝きに包まれたモミの木──。

エピローグ


 数日後。
 ハムステッドにあるフォーダム邸の庭に、新たな木が加わった。
 地域が一丸となって行うチャリティーバザーの呼び物となったその巨大なクリスマス・ツリーには、手の届かない高みに、キラキラと輝く宝石のような玉ころがたくさんぶら下がっていて人々の目を喜ばせてくれる。
 それは実際、地下世界からお礼代わりに届けられた本物の宝石類であったのだが、もちろん、真実を知るのは一部の人間だけで、訪れる人はイミテーションとして、存分に楽しんでいた。
 これぞまさに、サンタの贈り物──。
 Merry Christmas!!



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