講談社BOOK倶楽部

過去の編集部のおすすめ

王のために布を織る、巫女となった少女の物語。

著者からのコメント

こんにちは、本宮ことはです。

明治時代、開国した日本の財源の多くは、生糸の輸出から得られていたそうで、その糸を蚕の繭から生み出していたのは、名もなき十代の少女たちでした。つまり、少女たちの働きが、現在の日本の礎を築く大きな原動力のひとつであったわけです。一人一人の力は小さくとも、国を動かす力を確かに持っている――そんな少女たちこそ、少女小説のヒロインとしてふさわしいと思いました。彼女たちの代表として描いたのが水華という主人公です。糸繰りの仕事が好きな、働き者の娘さんです。

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そしてもちろんエンタメなので、恋のお相手もいます。美形で孤独な王だとか、謎めいた精悍な青年だとか。けして派手ではありませんが、ひっそりと、しっとりと、水華が織りなす布の模様のように、この物語がどういう模様を浮かび上がらせるのか、楽しみにお待ちください。

続刊も間もなくお届けできると思います。よろしくお願いいたします。

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  • 魂織姫 運命を紡ぐ娘

    • 時代ファンタジー

    『魂織姫 運命を紡ぐ娘』

    本宮ことは/著 くまの柚子/イラスト
    定価:本体600円(税別)

    ★本宮先生より書き下ろしSSが届きました。Web限定小説にてスペシャル番外編を更新!★

    安渓村の水華は、今年もまた父兄につれられて紡ぎ場に向かう。一個の繭から、太すぎず、細すぎず、より均一で長い糸を生み出すのは、なかなか難しい。水華は丁寧だが仕事が遅く、検番からいつも注意をうけていたのだ。ある日、紡ぎ女たちが一斉に検番頭に呼び出される。そこに現れたのは、白国の若き王だった――。