STORY
定価:869円(税込)
完全書き下ろし新作「黄色い館の住人」を含む特別編!
シモン・ド・ベルジュが不思議な縁で借りることになった日本の賃貸物件は、港町横浜にある、いわくつきの古い洋館で……? 日本を舞台にした書き下ろし作品「黄色い館の住人」のほか、文庫未発表作品も加筆修正のうえ収録した「妖異譚」シリーズ特別編。
「黄色い館の住人」
貴公子シモンが不思議な縁で借りることになったのは、港町横浜にある、いわくつきの古い洋館。だが、実際に住み始めた洋館には、なぜか季節外れのクリスマスカードが飾られ、さらに見えない先住者が夜ごとシモンを悩ませた。時を同じくして、近所では幽霊騒動が勃発し、イギリスのパブリックスクールから帰省中の桃里理生がその対応に当たるも、前途多難だった。そんな中、京都に出向いていたユウリが戻ってくるが、なぜかシモンがつれなく、淋しい思いをしてしまう。他者を慕う気持ちと、他者から離れたくなる心──。それらの思いが時を超えて交錯し、港町横浜に眠っていた記憶が、今、動き出す。
著者からみなさまへ
こんにちは、篠原美季(しのはらみき)です。『シモン・ド・ベルジュはかく語りき』をお届けします。書き下ろしの「黄色い館の住人」は、実在する洋館をモデルにしたお話で、シモンの別邸誕生秘話的なものとなっています。今回収録された短編の中では「シモン・ド・ベルジュの人には言えない秘密の事情」が結構好きです。こんなシモンもいいですよね。ナタリーとのコンビも最強な感じで、最後までぜひ楽しんでいただければと思います。
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